ケツァールの住む森
|
もともとはメキシコ南部からパナマ西部にかけてたくさん棲んでいた鳥だが、その美しさゆえの乱獲と森林伐採のために今ではコスタリカ、
パナマ、ガテマラの一部に密かに生存する絶滅の危機に瀕した鳥である。 新大陸発見前に住んでいた先住民のアズテカ族やマヤ族はケツァールの羽を珍重し 彼らの支配者の冠をこの羽で作った。 アステカ王朝最後の王:モクテスマのケッツァルの冠は 今でもスペインの博物館に収納されている。 そのほか、ガテマラの通貨はケッツァルといい、ケサルテペケや ケッツァルテナンゴなど この鳥の名前を冠した有史以前の地名も数多く残っている。 標高:1200mから3000mの高地のブロメリアなどが生い茂った高湿度の森林に棲み 体長は約36cm、長い尾を入れると60cm余りにも及ぶが体重は210gにすぎない。 アボカディーヨ、アグアカティーヨなどの木の実のほか、昆虫、蛙、とかげ、蛇なども食べ、高い木の小さい孔に巣をつくる。 |
|